【事例】オーバーステイ歴のある奥様を「家族滞在」で呼び寄せ

本記事では、当事務所が実際にサポートした在留資格申請の事例を、関係者の個人情報・企業情報に配慮した上でご紹介します。

事例概要

  • 申請種別:在留資格認定証明書(COE)交付申請
  • 在留資格:家族滞在 Dependent
  • 審査期間:約1か月半
  • 申請時期:2026年6月中旬
  • 結果:2026年7月下旬
  • 管轄入管:東京出入国在留管理局(オンライン)

本件では、オーバーステイ歴がある奥様の呼び寄せ申請(COE申請)のケースをご紹介します。

なお、審査期間は申請内容や時期、申請先の入管によって異なります。同様のケースでも審査が長期化する可能性があるため、余裕を持って準備を進めることが大切です。


ご依頼の経緯

以前、特定技能2号への在留資格変更手続きをサポートさせていただいたお客様から、引き続き、奥様を日本へ呼び寄せるための「家族滞在」の在留資格認定証明書(COE)交付申請をご依頼いただいたケースです。

当初は、ご主人の特定技能2号への変更申請と、奥様のCOE申請を並行して進めることを検討しました。

しかし、奥様には、ある事情から日本でオーバーステイ(不法残留)をしてしまった過去があり、その経緯を含めて慎重に審査される可能性があることから、審査が長期化する懸念がありました。そこで、お客様と相談のうえ、まずはご主人の特定技能2号への変更申請を先行し、許可後に奥様の「家族滞在」の申請準備を進める方針としました。

POINT

特定技能1号は、原則として家族の帯同は認められていません。
特定技能2号は、配偶者・子どもの帯同(在留資格「家族滞在」)が認められます。対象となるのは配偶者と子どもで、親や兄弟姉妹は対象外です。

過去にオーバーステイ歴がある場合のCOE申請について

まず前提として、過去にオーバーステイ(不法残留)の経歴があるからといって、その後、永久に在留資格認定証明書(COE)を取得できなくなるわけではありません。

しかし、決して軽く考えてよい問題でもありません。

「オーバーステイが何か月以内なら許可される」「何年を超えたら不許可になる」といった、一律の明確な審査基準はありません。

実際の審査では、オーバーステイに至った経緯や期間、出国の方法(退去強制または出国命令)、不法就労の有無、出国してから現在までの経過期間など、さまざまな事情が確認されます。さらに、「家族滞在」の申請では、婚姻関係の信ぴょう性や、今後再び在留に関する法令に違反するおそれがないかといった点も含め、慎重に審査される可能性があります。

そのため、申請にあたっては、過去の経緯や現在の状況を正確かつ矛盾なく説明することが重要です。説明に曖昧な点や提出書類との食い違いがあると、申請内容全体の信頼性に疑問を持たれ、審査に不利な影響を及ぼすおそれがあります。

当事務所での対応

1.三者でのヒアリング

海外にいらっしゃる奥様、日本にいるご主人、当事務所の三者でオンライン通話を行い、詳しい事情をお伺いしました。

ヒアリングでは、オーバーステイに至った理由や期間、違反が発覚した経緯、過去の違反回数、不法就労を含むその他の違反の有無などを確認しました。

あわせて、ご夫婦が交際・婚姻に至った経緯や現在の夫婦関係、今後同じ状況に至らないための具体的な対策、日本で夫婦が一緒に暮らす必要性についても、丁寧にお話を伺いました。

2.客観的な資料との照合

出国が退去強制によるものだったのか、出国命令によるものだったのか、退去強制令書や出国命令書などの資料が残っているか、パスポートの出入国記録などから確認しました。そのうえで、ご本人の説明と客観的な記録との間に矛盾がないかを、照合しました。

3.申請方針の検討と追加書類の作成

ヒアリングと資料の確認を踏まえ、通常の「家族滞在」の申請書類に加え、過去のオーバーステイの経緯や反省、出国後の状況や現在の生活基盤、今後同様の違反を繰り返さないための具体的な対策などを整理した書面を準備しました。

また、ご主人からも、ご夫婦の交際・婚姻の経緯、現在の夫婦関係、日本で一緒に暮らす必要性、今後の生活予定などを説明する書類を提出しました。

単に反省や希望を訴えるのではなく、客観的な資料と整合する形で、現在の状況と今後の生活について具体的に説明することを重視しました。

4.申請に伴うリスクのご説明

申請方針をご説明する際には、過去のオーバーステイ歴が審査に与える影響についても、率直にお伝えしました。

過去の経緯を正確に説明し、十分な資料を準備した場合でも、審査が長期化する可能性や、最終的には不交付となる可能性があります。

ご夫婦には、こうした申請上のリスクをご理解いただいたうえで、それでも夫婦で日本に暮らすために申請を進めたいとのご意向を確認し、サポートを開始しました。

結果

2026年6月中旬ごろに申請し、7月下旬に在留資格認定証明書(COE)の交付を受けることができました。

※本件はあくまで一つの事例であり、同様の申請であっても審査期間が長期にわたる可能性があります。また、結果を保証するものではありません。

在留資格専門の当事務所にご相談ください

当事務所は、在留資格(ビザ)を専門とする事務所です。ご家族の在留資格についてサポートをご希望の方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

過去にオーバーステイや退去強制などの経歴がある場合、許可されるかどうかを一律に判断することはできません。
過去の経緯や出国の方法、現在の家族関係などを詳しく確認したうえで、申請方針を検討する必要があります。

当事務所では、在留資格を専門とする行政書士が、お客様の状況を丁寧にお伺いし、対応可能な内容や申請上のリスクをご説明します。
ご家族の呼び寄せについてお悩みの方は、お問い合わせください。

在留資格(ビザ)の申請という性質上、ご家族のことや収入のことなど、プライベートな事柄までお伺いする場面もございますが、信頼してお任せいただけるよう、誠実に対応してまいります。お悩みやご不安なことがあれば、ささいなことでもお聞かせください。

行政書士みやた事務所
外国人雇用サポート、就労ビザ申請、永住、帰化申請/日本全国対応可

【事例】「留学」から「技術・人文知識・国際業務」ビザ変更サポート

本記事では、当事務所が実際にサポートした在留資格申請の事例を、関係者の個人情報・企業情報に配慮した上でご紹介します。 事例概要 審査期間:約1か月半(東京入管/補…

【事例】特定技能(建設)1号から2号へ変更。会社内で初めての2号合格者をサポート

建設分野の特定技能1号から2号へ在留資格の変更を行ったケースを紹介します。企業内初の2号合格者の方のサポートで、無事3年ビザをいただくことができました。

【事例】大学卒業後に内定、急いで留学ビザから技術・人文知識・国際業務ビザへ資格変更

3月に大学を卒業した留学生に内定を出した企業様から、4月に入ってから在留資格変更のご相談をいただきました。卒業後に留学ビザから技術・人文知識・国際業務に資格変更…

【事例】外国人エンジニアを「技術・人文知識・国際業務」で海外から招聘

海外グループ会社で勤務する外国籍社員が日本法人へ異動することに。日本法人での外国籍社員の受入れははじめてとのことで、当事務所でCOEサポートさせていただきました。

日本の永住申請や在留資格(ビザ)情報を発信中!


関連リンク・参考資料

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です