【2025年最新】ビザ申請中に在留期限が切れたら銀行口座が凍結される?理由と対策について

在留資格(ビザ)の更新や変更の申請中に在留期限が切れてしまった場合、銀行口座が使えなくなる可能性があります。
この記事では、在留資格申請中の銀行口座問題と対策について解説します。
目次
在留資格(ビザ)の更新や変更の申請中に在留期限が過ぎてしまったらどうなる?

まず、在留資格(ビザ)の更新や変更申請中に在留期限が過ぎてしまった場合、オーバーステイになるのでしょうか?

いいえ、在留期限が切れる前に在留資格(ビザ)の申請をしていた場合はオーバーステイになりません。
まず、在留資格(ビザ)の更新や変更申請を、現在持っている在留資格(ビザ)の期限が切れる前に行なった場合、その申請の結果が出るまでの間、最大2ヶ月間または結果が出るまでの間は、引き続き日本に適法に滞在することが認められています。これを「特例期間」と呼んでいます。
この期間中は、たとえ在留カードに記載された有効期限が過ぎていても、不法滞在にはなりません。安心して審査結果を待つことができます。
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)
出入国管理及び難民認定法
(在留資格の変更)
第二十条
6 第二項の規定による申請があつた場合(三十日以下の在留期間を決定されている者から申請があつた場合を除く。)において、その申請の時に当該外国人が有する在留資格に伴う在留期間の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、当該外国人は、その在留期間の満了後も、当該処分がされる時又は従前の在留期間の満了の日から二月を経過する日が終了する時のいずれか早い時までの間は、引き続き当該在留資格をもつて本邦に在留することができる。
特例期間(=適法に日本に在留している状態)でも銀行口座が凍結されるのはなぜ?
きちんと在留資格(ビザ)の申請を行い、適法に日本に滞在している場合であっても、金融機関が取引制限をする理由はなぜでしょうか。
これは主に、犯罪収益移転防止法に基づく金融機関の本人確認や取引時確認の義務に関係しています 。
在留期間が満了した外国人は、その期間満了後は原則として日本を出国していると推定されます。
そのため、在留期間満了日を過ぎてから預貯金口座からの現金出金や他口座への振込といった取引が行われた場合、金融機関は、その取引が名義人本人によるものか、あるいは第三者による「なりすまし」ではないか、といった疑いを持つ可能性があります 。
在留資格(ビザ)の申請を行い、その結果が出るまで引き続き合法的に滞在できる場合(いわゆる特例期間中)であっても、金融機関側がこの状況をリアルタイムかつ確実に把握できているとは限りません。
提出された在留カード情報だけでは、期限が過ぎていると判断されるため、なりすまし等のリスク回避のため、顧客が適法に在留していることの確認が取れるまでの間、一時的に取引を制限する措置を講じているのです。
2025年4月から厳しくなった?
在留期間が満了した外国人の方の預貯金口座については、以前から金融機関によっては、在留カードの情報更新をお願いしたり、一部取引を制限したりするケースがありました。
しかし、以下のニュースからもうかがえるとおり、取り扱いがさらに厳格になってきています。
詐欺対策で在留期間満了の外国人出金停止
在留期間が満了した外国人の口座について、三菱UFJ銀行やみずほ銀行が出金を停止する措置を始めたことが8日、分かった。不正譲渡された口座が特殊詐欺に悪用されているため警察庁が導入を要請しており、各金融機関に広がる見通し。
YAHOO ニュース 詐欺対策で在留期間満了の外国人出金停止
背景にあるのは、増加する特殊詐欺などの犯罪で、帰国した元在留外国人から不正に譲り受けた預貯金口座が悪用されるケースが増えていることです。
犯罪グループが名義人になりすまして不正な出金や送金を行うことを防ぐため、警察庁は金融機関に対し、在留期間に基づいた預貯金口座の管理強化を要請しました。
これを受け、2025年4月頃から、三菱UFJ銀行やみずほ銀行といった主要な金融機関を含む複数の銀行が、在留期間が満了した外国人名義の口座について、現金出金や他口座への振込を停止する措置を本格的に開始したと報じられています。
銀行口座凍結を防ぐためにするべき対策
在留カードの有効期限が切れる前に、「現在、在留資格の更新(または変更)を申請中で、結果を待っています。」と伝え、在留カードや申請受付番号通知メール、申請受付メールなどを提示しましょう。
◎ビザ申請を窓口でした場合
在留カードの裏面の右下に「申請中」と書かれた小さなハンコが申請中であることの証明になります。
◎ビザ申請をオンラインでした場合
在留資格(ビザ)の申請をしたあとに届く「申請受付番号通知メール」が申請中であることの証明になります。
銀行によって対応はまちまちですが、事前に連絡することで対応方法を案内してくれたり、口座凍結を回避できる場合があります。
まとめ:特例期間中はオーバーステイにはならない。ただし、銀行には情報共有が必要です!
在留資格(ビザ)の申請を在留期限が来る前にしていた場合は、審査期間中に在留期限をすぎてしまっても適法に日本にいることができます。
ただし、銀行口座が使えなくなってしまうといった事態を避けるためには、事前に銀行に状況を説明することが重要です。
もしこの記事を読んで「私も同じ経験をした!」という方がいれば、ぜひコメントで体験談を教えてください。